八丈島の農産物

2006年秋号 vol.5
シマトウガラシ
[島唐辛子]
八丈島に来た皆様が驚かれる食材の代表がこの「島唐」。その風味と辛さが、絶妙に島の魚の刺身、明日葉そば・うどんにあい、病み付きになった方がとても多い。
島唐といえば沖縄の「コーレーグス」沖縄の島唐辛子を泡盛(クース)につけたもので、これを沖縄そばの薬味として、お刺身の醤油にたらして、他の炒め物にと沖縄では欠かせないもの。
八丈の島唐も負けず劣らずですがそれもそのはず、沖縄の島唐とその昔、深い関係があり、こちらも生の島唐パック、島とう醤油、佃煮、粉末、他色々な加工品があります。是非お土産にされてみてください。お寿司にシマトウとても相性がいい。
2007年新春号vol.7
カブツ
(ダイダイ)
新年をお迎えするのに欠かせないものの1つ、鏡餅。全国的にそのお餅の上に乗っているものといえば縁起物のダイダイですね。
ここ八丈島では、これをカブツといいたいていのお宅の庭にはこの時期たわわに実っているこの果実を目にします。 この果汁はとても栄養が豊かであるばかりか、重宝で食べ物・飲み物を更に美味しくします。九州・四国などではカボス・スダチといったものが有名ですが、ここではこのカブツの果汁を、
① 酢の物・魚のぬたに酢の変わりに使用、
②やはり、島酒に絞れば、杯を重ねることとどまることを知らず、
③ シウデ(酒盗)と島のワケギ、ショウガをこまかくきざみ、カブツ果汁とあわせると珍味中の珍味。これだけでごはんお代わり三杯はかるく、尚且つ島酒とはベストマッチ。この時期、スーパーなどでも手に入れることができますので、是非その香りと風味をお楽しみください。八丈島のフルーツ、特にスイカ・メロン類はとてもおいしい。
2007年夏号vol.9
ネリ
(おくら)
八丈島の夏は、なんと言ってもこの「ネリ」。暑い夏でも、そのしゃきっ!とした歯ざわりと咬み応え、さわやかな風味にもかかわらずネバネバの美味。 これぞ元気の源と納得できる野菜です。
本州のオクラと同じ仲間ですが、島外ではあまりみかけない。しかしその味を知っている人たちにとってはまさに垂涎の食材。八丈島のネリは丸みをおびて大きく、色もややうす緑でやわらかく、食べやすい。
料理の方法は、なんと言っても豪快にお味噌をつけたまるかじりが一番。しかし、お好みでは、これを大根おろしのようにする、あるいは、薄くスライスして鰹節とお醤油でいただく。納豆・とろろとあえて、島酒のおともに、ご飯の上に。島のお芋と煮物に。もちろん天ぷらに。そして冷凍保存もきくという優れもので栄養満天・夏ばて解消。島のあちこちで、黄色い可憐な花(芙蓉の仲間)を見かけることでしょう。そしてその下にはネリが沢山ついているはずですよ。
どうぞ、見てそして味わって、八丈島の夏を元気に楽しんでください。

島のネリは、丸く、オクラのように    角ばっていないうえに軟らかい
ネリの花。芙蓉と同属

2007年秋号Vol10
くさや
(クサヤ)
八丈島のおいしい名産 クサヤと明日葉のマヨネーズ和え

クサヤは、八丈を代表する栄養満天の保存食。そして、島酒にとってもよくあう。

そのクサヤ、永く島の食卓に供されて来たので、その調理の方法もいろいろですが、そのうちの一つ、
明日葉とのマヨネーズあえは如何ですか?
①クサヤを焼き、その身を細かくほぐしておく。
②明日葉は、茹でて水を切り、1~2Cmぐらいにきり、
③これを①とマヨネーズであえる。

クサヤが何より好きという方には、もちろんのこと、これですと、「においがどうも。。。。」というご仁にも、抵抗無くいただけます。
お好みで、大根を小さく四角に刻んだものを加えても、シャキシャキとおいしくなりますよ。いかがですか?

 

ムロアジのクサヤ と 明日葉とのマヨネーズ和え

2008年 緑輝号
Vol.12
ハルトビ
(ハマトビウオ)
ダツ目トビウオ科ハマトビウオ属ハマトビウオ が正式な名称のようだが、ここ八丈島では「ハルトビ」と呼び、島人がこよなく愛する春の魚。

トビウオの仲間では最大の魚で、南シナ海・屋久島沖から東日本沿岸の三陸沖までの外洋の表層を回遊する。ここ八丈では、1月末から5月までが漁期で、大漁の水揚げの様子を写真でご覧ください。この魚は癖が無くおいしいためか実に多様な料理に利用される。魚肉は、透き通ったような白身であるが、意外とあぶらがのり、先ずは刺身にして最高。 キラキラとした下皮を残した一切れは、なかなかの歯ごたえと同時に口中に広がる上品なうまさがたまらない。 三枚におろしてさっと塩をふり、あっさりと塩焼きに。 生姜・葱・味噌と一緒にたたけばトビウオのなめろうのできあがり。もちっとした食感が美味。小さくたたいて、島のわけぎや玉ねぎ・人参・鶏卵などと一緒に摺りこみ、サラダ油で揚げた、なんともいえない甘さがたまらないさつま揚げは、島酒にばっちりの肴になる。また、これを団子にして、島海苔・島豆腐・ネギの刻みと一緒の吸い物は絶品で万人の口にあうことはすでに証明済み。 三枚におろすときにでる、中骨や立派なまえびれは、唐揚げにして、さっと塩をふれば子供のおやつに、ご年配のカルシューム補給食になる。また、これでダシをとれば明日葉うどん・そばが一段とおいしくなること請け合いである。

さて、保存料理としては、先ずは塩干し。背中から裂いてなかわたを出し、これを海水濃度の塩水につけて天日干しにする。出来上がりをそのまま焼いても、もちろん美味だが冷凍保存してもその味は永く変わらない。燻製はあまり時間をかけずに、生に近い状態でさっと仕上げると最高。 もちろんクサヤいうまでもなく。イメージからは想像できない上品な味は、是非、お土産にしておためしください。

おっと、忘れていけないのが白子。三枚におろして出る白子は生そのままわけぎの刻みと酢醤油で、あるいはさっと茹でてポン酢醤油で、多量にあれば生姜をきかしたお煮つけでとどれも絶品。 旬の魚、ここ八丈島のハルトビを丸ごと存分にお楽しみください。

【流れ板】
【流れ板】

ハルトビ水揚げ風景 ハルトビなかには
50Cmになるものもある
ハルトビ燻製  ハルトビくさや
 2010年 緑輝号
Vol.17
 シウデ
 カツオの塩辛
 調味に欠かすことのできない味噌や醤油、そしてその原点は魚醤や塩辛である。 ということは、すでに一般的な知識となっています。ヒマラヤの南から東南アジア、中国大陸の南側一帯の照葉樹林帯にすむ多くの民族に共通する生活文化が存在することもよく知られていることですが、ここ八丈島の食べ物もこの食文化圏の、つまり魚醤や塩辛の文化の影響を強く受けています。

その中の代表的な食物、八丈島のシウデは、是非ご賞味いただきたいものの一品であり、これは古くから八丈島・青ヶ島・小島に伝わる食文化の中心にあるものです。

作り方は、カツオのハラワタつまり内臓やら頭、骨、更にハラモの部分を適当な大きさに切り、これに塩をまぶして十分になじませる。これを、シウデ用の瓶につめて重石をのせ、すずしい場所に保存する。そして、3年も保存したものは、発酵がすすみ、うまみ成分のグルタミン酸が生成され、臭みもなくなって極めて美味となります。 遠く江戸時代に、この島に巡見に来た伊豆諸島の代官・羽倉外記もこの三年物をいただき、「これは美味!」と唸ったとの記録があります。

このシウデ、焼酎のあてには最高のしろものですが、これにワケギやノビル、ショウガなどを刻み込み、カブツ(柑橘類のダイダイ)の果汁を搾りいれて、これを同じく八丈名産の塩ゆでしたサトイモ(ニョウゲイモ)につけて食べればまさに絶品で、島では、慶弔時の料理には欠かせない一品です。

シウデは、お魚屋さんにて求めることができ、あるいは、宿や飲み屋さんによっては賞

味することができます。また、これと同類のもので、おみやげ用としては、くせを少なくした「カツオの酒盗」瓶詰が用意されています。
「旨いものに目が無い凡人」

ニョウゲイモと3年物シウデ      おみやげ用カツオ酒盗

カブツの果汁も決め手
 2010年 夏号
Vol.18
 ムロアジ
八丈島の食卓には欠かせない魚、それがムロアジです。ムロの愛称で、これがなければ始まらない。つまり、先ずこのムロを釣る。そしてそれを生き餌にして、大型の魚を釣る。 つまり、大型の魚を狙うためにムロがないと釣りは始まらない。次に、このムロアジは、八丈名産のクサヤの一番の材料。 棒受け網という漁法で捕った揚がりたてのムロを素早くさばき、クサヤ液に漬け込んで乾燥させればアミノ酸たっぷりの何とも美味な食材に。

お刺身やヌタはもちろんのこと、これも島の特産・島唐辛子でいただけば、ばっちりの相性、他にもミンチにしてショウガ・ねぎ等を刻みいれ、さつま揚げに、あるいはハンバーグ風に。まだまだ沢山の料理法がありますが、先ず、ムロの料理が無いとお酒が始まらない!

書いている本人のヨダレが止まらず、これまた相性ばっちりの島酒と一杯始まりまぁーす。

【ムロも島酒も大好き島人】

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