2006年
創刊号Vol.1
黄八丈め由工房 山下 誉 さん
GW号 Vol.2
大興園         菊池 國仁 さん
初夏号Vol.3
優婆夷宝明神社菊池 孝光 さん
盛夏号Vol.4
日の出花壇     菊池 義郎 さん
秋号  Vol.5
やたけ製菓       大沢 力 さん
2007年   2008年 
新春号 Vol.6
山案内人          桜井 衛さん
春号 Vol.11
思い出の八丈小島    高橋 文子さん
陽春号  Vol.7
発祥園           菊池 里香さん
緑輝号Vol.12
花卉園芸達人
      大沢 玉政さん
緑輝号  Vol.8
ふるさと村 の  ご接待役の皆さん
夏号 Vol.13
夜の森の番人         秋田 勝司さん
秋 号  Vol.10
長田商店
          長田 隆弘さん
秋号 Vol.14
どばんけ           大沢一勝さん
2009年
緑輝号Vol.15
ネーチャーガイド達人 高橋 孝三さん
夏号  Vol.16
野菜作り名人      沖山 敏男さん
 2010年
緑輝号Vol.17
NPO代表      山下 崇さん
夏号 Vol.18
海の案内人      岩川 晴美さん

 





海の案内人


岩川 晴美 さん

 

八丈の海の深く透きとおった「ブルー」、とてもきれいですよ。 言葉では表現できないので、是非皆さまに見ていただきたいですね。

東京下町出身の、日本のそして世界の数々のポイントを潜ってきた経験をもつ、愛称「晴海ちゃん」がここと決めたダイビングの拠点は、八丈島でした。 なにより、島ならではのダイビング・ポイントの多さと、それぞれが特徴をもつ多様性、景観・魚・生物・深度、を備えており、経験豊富な彼女にとっても毎回潜るたびに新たな発見もあるという海が八丈島なのだそうです。

晴海ちゃんは、女性オーナーとしてダイビング・ショップを経営。 潜るのが初めてというビギナーから、「八丈ブルー」に魅せられて何年にもわたり毎月訪れる方々まで、お子様から70歳代のシニアまで、女性お一人でも、その親切な対応と豊富な知識で、人気のショップです。 八丈島の海を是非一度、お魚目線で楽しんでみてください。 

海のことでお聞きになりたいことがあれば、この人に聞こう!

                               
【k】



 
 




NPO 代表


山下 崇 さん
 

 

中之郷の「山下め由工房」に代々引き継がれてきた黄八丈の伝統技を守り、その高品質な製品を生みだすことが本来の仕事。 しかし、今日のこの人、NPOの代表として八丈島の観光発展に努力するもう一つの「顔」を紹介します。 

いまや、八丈島の代名詞と言って良い「光るきのこ」。 昨年までは会員の方々と「無料きのこバス」を運用して、観光客をはじめとするたくさんの人々を「光るきのこの森」に案内し、興味深い思い出つくりに感謝されています。 そして、もうひとつ、今号でも見開きで紹介している「ジュラ紀の森」。 ヘゴ北限の地として天然記念物に指定されるこの島の森の植生をひろく知らしめるために、その森を整備して開放しているのと同時に、インタープリテーション技術の普及にも努力しています。

光るきのこ・豊かな植生、どちらも学術的に高い評価を受けている事実をふまえ、これらを本業である黄八丈とともに八丈島の大切な資源として育てる努力に、すなおに拍手し感謝したいとおもいます。        【英】


光るキノコ(シイノトモシビダケ) 

ジュラ紀の森 

 
 





島の果物・野菜作り名人


沖山 敏男さん
 

中之郷のえこ・あぐりまーとで、なにやら熱心に学習している集団をときおり見かける。

その中心にいて、野菜の苗をかざしながら笑顔でその育て方を説明する人が今号のこの人、島人からは「としおじ」と親しまれる野菜作り名人のひとりです。 講義の内容は「としおじの家庭菜園教室−スイカ編」「キュウリ編」「春〜秋果菜編」と様々で、野菜や果物の育て方を、島人・観光客を問わず受講希望者に教えている。

代々八丈島の家系、そしてこの地で農業を50年余も続けている人ならではの、島の厳しい天候(強風・多雨・日照時間など)とのつきあい方、野菜そのものの障害・病害への対処方法、植付け方・管理方法などなどを分かりやすく解説してくれると評判で、島人の中には、毎回聴講することを楽しみにしている人も多い。 

としおじは、日本のガンジーと呼ばれ、世界的に知られている賀川豊彦*の提唱した立体農業の研究家でもあり実践者、現在もスイカ・メロンの果物はもとより、トマト・キュウリ・セロリ・サツマイモから春・秋ウコンなどなど多種にわたる野菜を栽培している。

そして、その作品は、一年を通して、えこ・あぐりまーとで展示・販売されていて、この島の地産地消にも一役買っている。 今年の夏は、特にスイカやメロンをたくさん展示する計画があるそうですよ。 ぜひ、えこ・あぐりまーとへ足を運んでその味をたしかめられてみてはいかがでしょうか。

*1888年7月10日〜1960年4月23日 キリスト教社会運動家で日本農民組合創設者。


生長中のスイカ 
 
カボチャの赤ちゃん

 





八丈バーチャル島人・緑の解説人

高橋 孝三さん
 
     出会いは数年前のことです。

高橋さんが勤務していた「箱根湿生花園」は、珍しい展示物として、この島の「光るキノコ」を探し出しました。 当時すでに「無料光るきのこバス」は、島の夏の風物詩として定着しており、沢山の観光客の皆様に観察していただいていましたので、早速、箱根でもヤコウタケの展示をすることになりました。

麦わら帽子で解説している高橋さんをはじめてみた時、「むむ、何だか同じにおいがするぞ」

解説の仕方も、知識もすばらしく、聞き手の皆さんと良く馴染み、一緒に何かできたら楽しそう」と思いました。そこから3年余りのお付き合いです。
私たちの会が自然プログラムの裾野を広げ、固めたうえに、高橋さんのような質の高いインタープリターがいて、さらに自然科学者と共同歩調・作業を進めてこそ面白い科学が発展するのだと思います。
今号の見開きの特集は、彼の手になるもので、知識の豊かさと島への情熱を十分読み取っていただけることでしょう。

4月からは【奥多摩ビジターセンター】で解説員として活躍しておりますが、頻繁に来島され私たちとともに島を盛り上げようと頑張ってくださっています。「ジュラ紀の森」で出会ったなら、是非声をかけて、自然観察のことなどを尋ねてみてください。

 紹介人:NPO八丈島観光レクレーション研究会 山下 崇さん


インタープリテーション 
  
ヘゴの新芽

 





どばんけ

大沢 一勝さん

 

 今期に登場いただく「一勝(いちかつ)さん」は、島でこの人を知らぬものは無し。生まれも育ちも、もちろんこの島という生粋の八丈島
坂上地区の中之郷には、「はんけ」という呼称があります。「他人を喜ばせることを自分の喜びとする人」ということです。 さらに「どばんけ」となると、これはその中でも跳びぬけてすぐれた、つまり「ど」という強調語がついた、賞賛に値する「はんけ」人という称号になります。

一勝さんは、誰もが認める「どばんけ」。「ありゃ、ドがみっつくらいはつくよ」と言う方もいるくらいの筋金入りです。 いまは悠々自適の生活ながら、島の観光発展には、惜しみない尽力をされています。旧知の方をおおぜい、島の観光やイベントに呼び寄せること数知れず、また、観光客のだれそれを問わず招いては、島の食材を島の料理方法で自ら調理し接待しながら、島の暮らしを語り、島の魅力を教え、豊かに味付けした観光をプレゼントしています。

島のどこかでこの笑顔に会われたら、「どうぞ、お気兼ねなく何でもお尋ねください。」 とは、「どばんけ・一勝さん」の言葉です。

一勝さんとの触れ合いで、掛け値なしにほんとうの八丈島をあじわえる幸運をつかんでください。

 
 

 




「光るきのこの森」の番人

秋田 勝司さん

「しょうちゃん」の愛称で皆に慕われ、愛される今日のこの人は、中之郷地区で酒類・米穀・雑貨店、秋田商店の店主です。

毎年、6月から9月まで、観光においでの皆様を八丈の夜の不思議「ひかるきのこの森」「無料きのこバス」でご案内する、NPO法人八丈島観光レクリェーション研究会のメンバーで、仕事が終ってから「森の番人」を務めるボランティアです。 

夜の森の不思議は、きのこのみにとどまりません。 夜の森を知り尽くしたしょうちゃんの大発見は「ニッポンヒラタキノコバエ」。 この光るウジムシつまり幼虫をこの森で発見し、なぞの多いこの生物解明のための貴重な資料も提供しました。他にも未同定の光る生物もあるのだとか。 「無料きのこバス」で現地に着くと暗がりから「こんばんは」とやさしく声をかけてくれますので、いろいろな疑問をたずねてください。きっと丁寧に説明してくれますよ。 
天気がよければ、満天の星空も一緒に見ることができるので、きっと思い出深い夜になることでしょう。 早速、無料バスに予約をして、お出かけください。

      
 【無料きのこバス詳細はこちら−Go



 




花卉園芸農家

大沢 玉政さん

 第二次世界大戦の後、八丈島の多くの若者は花卉園芸家としてその技術をたくわえ、そして競ってきた。そして今号の大沢さんは、常にその中心にいた。

中之郷にある「ケンチャの森」(写真)は、約40年前に試行錯誤を繰り返した結果、原産地である南太平洋の孤島、ロード・ハウ島から直接その種を仕入れて養成したものが成功し、写真のような立派な森となって、約10年前からはようやくその種子も収穫できるようになった。

その間にも、技術・作品のすばらしさが認められ、数々の栄誉賞に輝いており、そして、昨年は、権威ある「FAJインドアプランツコンテスト(フラワーオークションジャパン主催)」において、大沢さんのケンチャ椰子が最高賞の「金賞」を受賞している。
その受賞の理由には、その作品自体もさることながら、長年にわたり品質の向上に努め、後進の育成にも多々貢献と実績が認められ、賞賛されるべきとある。八丈島の観葉植物を世に広め、その技術と経験の力をこの島の資産として蓄える大沢さん、ますます意気軒昂でご活躍を。


40年を経過するケンチャの森

森と兄弟の鉢物






八丈小島に育ち
今は千葉市にお住まいの


高橋 文子さん


このたび「思い出の八丈小島」という本を出版した著者の高橋文子さん。

昭和22年生れの高橋さんは進学のため八丈島に離島するまで、小島で成長しました。島の大自然の中で家族とすごしたいろいろな生活の思い出を、自らはパーキンソン病という難病と戦いながらこの本に綴り、現代の子供達に自然に生きることの大切さを伝えたいとのおもいで、このたび出版しました。

小島は八丈島の北西7.5Km、約3平方キロの火山島で、昭和44年6月までにそこに住んでいた300名弱の人たちが全員離島し、今は無人島です。  読者の皆さまにも必ず故郷はあるはず、この本は、そのふるさとを必ず皆さまの心の中に思い出させてくれることでしょう。 現在は千葉市にお住まいです。

「文芸の森社」発行 税込定価:840円 ISBN978-4-902183-46-7 島内の書店でも


小島に残る廃校(宇津木地区)

海に浮かぶ八丈小島





ムロアジがくさやの東の横綱で
西の横綱はトビウオ


長田 隆弘さん


醗酵食品の東の横綱、八丈名産「くさや」。左党の人にはこたえられないその風味と味。そして栄養満天のこの食べ物のカルシュウムは、鯵の干物の実に25倍! この絶品の製造技術を家族で支えている長田商店の大黒柱が今日紹介する長田 隆弘さんです。

八丈島生まれでニックネームはきょん(小型の鹿)パパ。 このパパは家族思いの頑張り屋さん。 大学を卒業するとその専門を生かして北海道増毛(西海岸の町)でアワビ・クロソイ・ヒラメなどの種苗育成に10年余り携わり数々の実績を残す。 その後、八丈島に帰島し、その研究熱心と頑張りでクサヤ作り。その品質と味の良さは東京都地域特産品認証食品に認定されているほか全国水産加工品総合品質審査会で東京都知事賞も受賞していることで実証済みです。更に、この島の経済や観光活性化にも一役買っており、パソコン講座の講師としても島の皆さまから感謝されています。

八丈島といえば焼酎とこのクサヤが代名詞。 長田さんのこれからも果たす島興隆への役割は、ますます大きくなりそうです。







ふるさと村で八丈太鼓の
実演をする皆さん


■玉石垣で有名な大里にふるさと村があります。その中には、
母屋(おもや)をかこみ、高倉(たかくら)という穀物倉庫、(うまや)という牛小屋、閑所(かんじょ)という昔のトイレなどがあります。 観光客の皆さまにふるき八丈島の生活を偲んでいただくために、同時に島にお出でくださった皆様に感謝するため保存し公開ています。 
ここでは、土・日・祝祭日の午後1時から4時まで、母屋の囲炉裏を囲み、スタッフの皆さまからの八丈にまつわるいろいろなお話とともにお茶と明日葉飴などの接待が受けられます。6月末日までは、毎週金・土・日曜日の午後2時から4時まで、島内の八丈太鼓の同好会の面々が八丈太鼓の実演や指導を行っており、また、第3土曜日の午後1時からは特別に八丈太鼓・民話・民謡・踊りなどの実演を見ることができます。
ここでの接待役は、島の生活をよくご存知のお姉様方。いろいろな島の知識で一杯の方々です。 全員の皆さまに登場してもらうことはできませんでしたので、是非、現地を訪ねられ、いろいろお話を聞いてご接待を受けてください。



ふるさと村 母屋


いろり と ご接待





【明日葉発祥園】

 菊池 里香 さん

пEFax  04996-2-2090

■八丈富士の周回道を南原から北上すると八丈小島が手に取るように見える。
永郷の海側には、太陽の恵みを一杯に受けて茂る深緑の明日葉畑があり、片隅には山羊が十数頭、コリコリと美味しそうに明日葉を食べて目を細めている。里香さんの【明日葉発祥園】は、ここで明日葉の粉末と粒を生産している。


お祖父さんがそれまでは野草であったものを初めて畑作・野菜として生産したことから、お父さんの政敏さんが発祥園と命名・起業したという。 
明日葉は、
2月から5月までが最盛期で、これから朝早くに葉を収穫、水洗、カット乾燥、殺菌、そしてミルから製品へ。その工程を家族皆で時にはお手伝いの力を借りて行う。傍ら、畑の開墾やら施肥やら次の季節への準備も。

「ここの明日葉の糖度は5.5度、他より1度は高いですよ。」海からのミネラル分そして山羊の堆肥が更に美味しさと栄養価を高めているという。製品の粉末は、うどんやソバ、パンやケーキ・アイスクリームに、冷水・温水にといてドリンクに、勿論島酒に混ぜても良し。
粒の方はいつでも手軽に飲めることから人気が高い。多量に含まれるカルコンは、ポリフェノールの一種で美顔美肌効果が高いという。なるほど若々しい美人の里香さんがその証明か。

明日葉畑

明日葉を食べるヤギ







山案内人 草庵

桜井 衛 さん


■「日本中の彼方此方の山を歩いてきました。」
と櫻井さんはいいます。そして、八丈島を「このような素晴らしい自然に恵まれた島は、他にはない。」ともいいます。

他の地も良くご存知の櫻井さんが八丈島の自然に惚れ込み、そしてこの自然の豊かさ、素晴らしさを島の人だけでなく、観光客の皆さまに紹介することを始めました。
黒潮の恩恵で亜熱帯性の温暖多湿の気候が、他の地には見られない沢山の植生をはぐくみ、特にシダ類や野生種のランは、まさに宝庫の表現がピッタリと櫻井さんはいいます。

八丈富士(西山)と三原山(東山)の性質の違いで、それぞれの植生に特徴があることもこの島の興味深いところです。 また、周りは茫洋たる海、そのために独自の進化を遂げてきた植物も沢山あるといいます。

この自然の豊かさを島にお越しの皆さまに是非味わっていただくために、自らも「山案内人 草庵」としてガイドをする傍ら、一人でも多くの正確な知識を備えた優秀なガイドを育ていくことも彼の目標のひとつで、そのための時間も惜しみません。

「草案」というすばらしいフィルターを通してみる八丈島の自然、ぜひ体験して想いで豊かな旅にしてください。


ヘゴ

びっしりと美しいコケ







やたけ製菓 代表

大沢 力 さん

■この人の笑顔にふれられた方は、とても幸せな気分にさせられます。

力さんがつくる「やたけさんのパン」といえば、食欲をそそる香りとその味で島人ほとんどがご存知です。
それもそのはず、島の材料にこだわり、食べる人の健康のためにつくるパン・菓子だからこそで、例えば防腐材は使わず、お菓子の主原料の牛乳は、これもその味と品質で評価が高い「八丈牛乳」を使い、卵・フルーツ・野菜類も極力八丈島産にこだわりといった具合で一度味わえば納得の品々です。(写真2 パン)
もう
1つの力さんの顔は、スポーツを通じて青少年の健全な心と身体をつくることにあり、その面での島の重責も担っておられ、特にサッカーでは伊豆七島・小笠原のみならず全国各地の団体との交流も推進して広い視野をもたらしております。 観光客の皆さま、どうぞ一度その味にふれてみてください。きっと力さんの笑顔の意味がわかりますよ。


力さんのパン






「島の歩く植物大事典」
えこ・あぐりまーと
日の出花壇  


代表 菊池義郎 さん
八丈島は野生種・人工種を問わず珍しい草花・植物の宝庫で、多品目・多品種にわたります。そしてここには、自薦他薦を問わず、沢山の植物学者がおいでになりますが、今日ご紹介の菊池義郎さんもそのお一人でまさに歩く植物事典の呼称が最もふさわしい方です。 
八丈の植物なら何でもご存知ですがとりわけ食虫植物に関しては名だたる栽培実績を誇り、数々の名誉も受賞しておられます。 他方、ご自分で野生ランの観察とそのスケッチをもとにした事典を編集する傍ら、「えこ・あぐりまーと」代表者として観光客の皆さまに親切なおもてなしの労をいとわず、といったスーパーマン、ただ感嘆の毎日をお過ごしです。

この方、絵の才能も抜群、中之郷地区の観光マップを制作して島の観光に一役を買い、さらに「るんるんガイド」の創刊号・初夏号の挿絵も氏の手になるものです。 中之郷の「えこ・あぐりまーと」を訪れてみてください。きっと素晴らしい笑顔で迎えてくださいますよ。


食虫植物の一種




]

「神の島、八丈島と八丈太鼓」
優婆夷宝明神社 神主

菊池 孝光 さん


■八丈島には幾つかの始祖伝説があります。国造りの神「事代主の命」のお妃である優婆夷姫
(ウバイヒメ:八十八重姫)が子宝丸を身ごもりながら八丈島に渡りその子孫が栄えたという説がそのひとつで、そのお妃とお子をお祀りしているのが大里地区の優婆夷宝明神社。
島人は氏神様として代々大切にお守りしてまいりました。

今日紹介する菊池孝光さんは、この社の神主を勤めながら営々と続く八丈島の文化を後世に伝えるため日々尽力されており、神事はもとより、島人の精神の拠所としても大切な役割を担っております。 同時に、八丈太鼓の打ち手としても有名で、この太鼓独特の下拍子のリズムは、実は、神代の昔から人々が神様との会話のために生まれたものであることを思えば、なるほどと納得でき、素直にその太鼓の神聖な響きに感動させられます。

八丈太鼓は島人の生活の一部にもなっており孝光さん他の名手も多勢、彼方此方で聞くことも打つこともできます。 軽快なリズムの中に神代の時代への思いを巡らせ、是非、島人の手解きを受けながら体験してみてください。


優婆夷宝明神社






「自然と人造の調和美を護る」

大興園


菊池 國仁 さん


■大里地区は、島の中で初めて部落が形成された場所とされ、そこに古く室町時代に北条氏の陣屋が築かれた場所があります。
この陣屋跡、約3000坪の敷地が見事な玉石垣で囲まれており、周りの豊かな自然と調和して美しい景観を見せています。

 この石垣をよく観ると、石は単純な玉ではなく俵のような形をしていて、その1つの石を6個の石で囲むように整然と積み重ねられていることがわかります。 実はこのような積み方にも伝統の技術が生きており、その技術「六方積み」が長年の風雨に耐える石垣を支えてきています。
陣屋跡の回りは旧家・名家が多くそれぞれのお屋敷にも立派な玉石垣がありますが、その中でもひときわ美しい石垣の中にその技術伝承者「菊池國仁さん」がお住まいです。
この方、そのほかにも花卉園芸栽培・造園の達人、島の民謡の名歌い手としても有名で、時間のあるときには、観光の皆さまを玉石垣の解説とショメ節の一節でもてなしてくださる島人です。 大里を訪れて、伝統の技術と自然の調和の美を是非お楽しみください。


美しい玉石垣

六方積






「伝統工芸と花を育むこころ」
 
黄八丈め由工房

  山下  誉  さん

八丈島の名前の由来とも言われる黄八丈、その織元【黄八丈め由工房】の当主である誉さんのもう1つの顔は花造りの名人、八丈島を北のクライストチャーチにするというすばらしい構想の基に四季折々の沢山の花々をご自分で苗から育て、それらをめ由工房の庭でガーデニング、訪れる観光客の皆さまの眼を感嘆の目に変えておられるのは勿論、花の育て方、飾り方なども教えてくださいます。

同時に幾鉢もの花々を島の各所に無料で配り、豊かな花の島に。
伝統工芸黄八丈の「染」「織」の技術を頑なに守る姿と花を育みそれを愛でる心、豊かな気持ちのなかには双方相通じるものがきっとあるのでしょう。

是非、中之郷の工房、そして見事な庭を訪れてみては如何でしょうか。


フラワーガーデン


無料見学できる工房